■はじめに
背景のメイキング…のつもりだったけどただの作業工程とありがたくないコメント。「質感ってどやってだすの?」とかそういう系の疑問にはお答えできないかもだ。シカゴのシアーズ・タワーを描いてみたよ! ※昔アップしたものをスタイルシートで書き直しただけです。2006年末くらいに描いた古いデータなので怪しい部分があるのは仕様
※使用ツールとか
・Sai(ツール)
・B5-300dpi(作業サイズ)
街並みを描く…とおもったけどビビってるので霧だけ。霧がかかって視界不良っぽさを出すためというか、手前に来る高層ビルとの距離感を出すためというか、とりあえずモヤモヤと。すでに下地の色が反映されてない、もうだめぽ。
ビルのアタリを描きます。というよりアタリ描くのは基本
で、こういう高層ビルみたいな建物は形の狂いが顕著に現れるので、せめて平行線描いたり直線ツールぐらい使おうや…などと思うわけだ(・3・)いい忘れたけどビルだけは別レイヤー。
手前にビルが来ることで完成時に予測される密度(描き込みの程度)が判断できるので、バックの街を描いていきます。ここでシアーズタワー=主役、後ろの街並み=背景、ってな関係が生まれる。これかなりに重要。風景を描いたときに何を描きたいんだかさっぱりわからない絵や描写が無意味に細かすぎたりして見てて疲れる風景は基本的にコレができていない。
どうせ後から塗りつぶされるだろうけどフレーム(ビルの窓枠等)を描きます。この手の建物は規則的なので先にグリッド引いちゃたほうが楽。窓を一枚一枚描こうなどとはじめから思ってはいけない。脳の回路が焼ききれてもわたしゃ知らん。
少しビルの色が明るかったので上から色を重ねて暗くしたり。デジタルスゲー!
ちなみに自分は上からガンガン色を載せて潰していくタイプなので、レイヤーなんざ必要なもの以外片端から統合してます。「レイヤー構成教えろ」系の質問は上記の理由から無理な話。ポスターカラーで描いた絵にレイヤーなんてあるわけがないと同じこと。
シアーズタワーをこの角度から見れば大概真っ先に目が行くのは特徴的なアンテナ、および屋上。絵は後ろから描けとは小中学校の先生方が言いますが、詳細部分の描き込みは常に手前中央などの最も目がいく部分から。コレ無視して後で泣いても知りませんですよ(´・ω・) 奥を描き込んだ場合、それ以上の描き込みをすることが困難(というか不可能)になり絵がつぶれる。背景画や風景画で失敗する人は必ずといっていいほどコレをやる。
窓明かりを塗っていきます。アメリカの夜景はオレンジがかっていたりしますが、冷たさを出したいのであえて青系で。ざっくりと色を乗せます。はみでなんか後でつぶせばいい。
ついでに屋内の机など(照明の光が反射してしかって見える)も早い段階で描き加えてしまいます。ただしここで重要なのはそういったものを詳細に描くのは、あくまでも目がいく場所のみにしておくこと。全部それやると流石にうるさい。
構図が傾きすぎだったので修正。デジタルって凄いよママ!
さらにシアーズタワーの屋上を詰めていきます。資料見たらいろいろ間違ってたよ! ついでに下の街並みも少し描き加え。ただし描き込み過ぎは命にかかわるとタクアン和尚が言っております。
描き込むべきところはとことん描き込んでおく。遠近の描き分けの秘訣はコレ。アンテナは萌えますよね。
2006.TEDDY-PLAZA/瀬尾辰也
http://theodore.ikebukuro.cc/